柳原です。
いつもお読みいただきありがとうございます。
ご存知の方も多いと思いますが、iPhoneアプリの「ネガポ辞典」。
ネガティブワードをポジティブワードに変換するというアレです。
これ、もともとは札幌の女子高生3人が、世の中の問題をデザインの力で解決するという授業を受けた時に思いついたのだそうです。
自分たちに身近に感じた「いじめ」や「不登校」の問題の根源を考え抜いたところ(なぜなぜx5回に似てますね)、キーワードはいわゆるネガティブワードだったと気づいたのだそうです。
しかし、そんなネガティブワードも視点を変えてみたり、捉え方を変えたり言い換えてみると、実は短所は長所と表裏一体だと気づいたとの事。
そこで、そういうネガティブワードを自動でポジティブワードに変換できる辞書があれば・・・
短所と思っていた事が実は長所でもあるんだと気づきさすれば、自分に自信を持って生活できる生徒が増えるかも...
まずはいじめや不登校といった社会や身近な生活の中に潜んでいるネガティブをなくしたい、気づいてもらいたい、そしてそのためには辞書化しさらに携帯電話のアプリなどで手軽に持ち運びできれば・・・
そう考え発想したのだそうです。
気づき発想した事はもちろん、さらにスゴイのがこの企画を実行に移したことです。
辞書作りにあたり、最初に行ったのは身近な問題の中に発せられるネガティブワードを抽出して、長所を見つけることから。
例えば「けち」と思われる人は、言い換えれば「物持ちがいい人」。
「ハッキリしない人」は「両者の意見を聴けて仲介人になれる素質がある人」
「引きこもりがちな人」は「蝶になる前のさなぎで、これからの成長に期待が持てる人」
「死ね」と言われた言葉には「死ぬ気で挑戦してみろの意」と捉えられる。
「ウンコを踏んじゃった」は「靴を洗うチャンス」
「三日坊主の長続きしない人」は「三日間に集中で判断ができ、切り替えをすぐにできる人」
などなど・・・
なんとも素晴らしいですね。
なお、このアプリ化の過程において、素晴らしい企画があるようです。
全国の高校生がクリエイティブな感性を競いあう「デザイン選手権大会」というのがあるそうです。
ここで見事3位に輝き、のちのアプリへと発展させていきます。
このネガポジの視点と捉え方。
社会に出ている私たちにも一考を示唆しているようでなりません。
上司や部下の関係、チーム内の関係、異部署との連携・・・
互いに批判するばかりでなく、長所を見つけ活かし合うほうが労力も時間も気持ちもよい方向に向かいますよね。
怒る事と叱る事は違いますし、ましてや批判と文句からは成長や改善は生まれません。
また、高校生でさえもこういうことに気づき企画し、行動しているということを理解し直視しなければなりません。
私たちとは違う感性や視点を持っていることは活かすべきことであって、違うからといって排除や批判ばかりしていては生産につなげられません。
老若男女、経験の有無、期間の長短・・・
短所と長所は紙一重であるならば、長所の活かし方を考え伸ばしていけば、おのずと短所は少なくなっていくでしょう。
だって社会人先輩の私たちでさせ、それは同じことなのですから。
変わらないのは、批判と文句を言うばかりの人に信用や信頼がつかない事。
変われるのは、受け手側や周りがそれをポジティブに捉え自分の糧にしてどんどん成長できること。
新入社員や子供たちからは、いつも斬新な気づきをもらえますね。
もしかしたら倉庫の立地や設備などにも応用できるかもしれません。
今年の彼らの入社によって、また新しい気づき力に期待し、勉強させてもらおうと思います。