人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり
「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」とは、武田信玄の国経営の戦略を言葉で表したものです。とても有名な言葉ですが、一説には創作や死後に記されたとも言われていますが、どちらにしろ国経営としての戦略としての信玄の姿勢がも基になっていることは間違いないでしょう。
さて、読んで字のごとく、国を守るも経営するも全ては人次第という意味だと思います。
頑丈な城は多くの大きな石によって守られています。
お城見学などに行くと、最初に人々の目を引く部分ですね。
大きな石垣とは、能力や武術にすぐれた経営幹部とでもいいましょうか。
でもその大きな石は、隙間にある数え切れないほどの小さな石が支えているからこそ成り立っているものです。
でも、人々はなかなかその小さな石の意味を発見することはありません。
見ることすら忘れてしまいそうです。
信玄は人は石垣といいました。
石垣とは、そのような小さな石ころ一つから大きな石にいたるまでが一緒になって出来上がったもののことです。
小さな石から大きな石までを含めて城の守りに徹していることを知っているからこそ、人は石垣と呼び、その様々な人たちよって守られているのだと言いたかったのだと思います。
石と人間の違い、それは「人は育てて大きくすることができる」という事の他ありません。
今は小さな石でも育て方次第で大きな石にもなれば、たとえ小さいままでも宝石のように磨き輝かせることもできます。
「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」・・・
深いですね。