【時は金なり】 時間を疎かにする者は金を疎かにする者なり
いつも埼玉の倉庫・物流ブログ をご覧頂き有難うございます。
5S活動やカイゼン活動を行うための原点は、
現実的にムリが生じている業務(現場)、
人や日によってムラがでる業務(現場)、
工程や備品等にムダの多い業務(現場)、
を5Sやカイゼンによって
ムリ、ムラ、ムダを省き、
働きやすい職場環境作り、
安定した業務品質、
低コストな業務へと
変革させる事です。
「生イカの法則」はその手法論になります。
(ナ=無くせないか マ=まとめられないか イ=移動させられないか カ=簡単にできないか)
ただ、勘違いしてはいけないのが、全てにおいて省く事、低コスト化する事が良いことではありません。
ムリ、ムラ、ムダの無い職場環境にするためには、必要なモノは、必要な数だけ、必要な時に、必要な場所にあるようにする事。
だから時には買いそろえたり、増やしたりする事も大事だって事を踏まえるべきです。
盲目的に○○代Cutや、○○は買わずに人力で何とかしようという発想は時にナンセンスな結果を及ぼす事もあります。
さて、先日、弊社の倉庫現場では出荷指示書等を発行するためのプリンターを新たに設置しました。
もともと近くにあった事務所内にプリンターがあるにも関わらずです。
倉庫現場において、作業している手元に備品や機器があったほうが良いのは人情。
当たり前の発想です。
しかし他部署と共同で使用するものだったり、手元になんでも置いておきたいというのは少々独善的。
よって弊社の倉庫現場は下記のように検証データ取りをして、関係各所がメリットデメリットが比較できるようにし、カイゼン案として提案がだされました。
【現状】
事務所プリンターから作業場まで、往復平均2分16秒/回掛かっている。
1日平均5回/日往復している。
事務所へ行き、プリンターから用紙を取り出し、作業場まで戻る時間とコストは、
680秒/日、163,200秒/月、45.3時間/年であり、564.4円/日、11,288円/月、135,456円/年となる。
【もし作業現場にプリンターを設置した場合の時間とコスト】
新しく作業現場に設置したプリンターと作業場の往復時間は平均14秒。
1日平均5回/日往復している。
作業場プリンターへ行き、用紙を取り出し、作業場まで戻る時間とコストは
70秒/日、1,400秒/月、16,800秒/年であり、58.1円/日、1,162円/月、13,944円/年となる。
【現状をカイゼンした場合の効果は】
コスト削減=121,512円/年
時間削減=40.7時間/年
が見込まれる。
よって新たにプリンターを購買し設置したほうがメリットが見いだせる。
というもの。
で、現実に設置しました。
カイゼンによって新たに、もしくは本来の業務に年間で40.7時間の仕事に今まで以上に従事する事ができ、121,512円を他の業務の成果に当てることができます。
昔の人は時は金なりといいました。
まさに、時間の浪費は金の浪費と同等であり、時間を大事に考える事は金を大事に考える事と同義であると言う事が分かります。
時間を疎かにして、金が無い、金が欲しいはとてもナンセンス。
また、金や時間を簡単に考えてるのは、自分も含め、誰かの時間をも勝手に費やしている事と同じ事。
カイゼン提案そのものもスゴイですが、カイゼンからこういう意識や気付きを与えてくれた倉庫現場の5Sカイゼン活動。
弊社の現場力を垣間見ました。
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