礎を築いた野武士集団
柳原です。
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さて・・・
先日、専務と一緒に行動する日がありました。
その際、創業当時のお話を伺う事ができました。
「創業当時の俺らは野武士集団だったよ」
そう専務はおおしゃっていました。
野武士とは・・・
お話を伺うと、この野武士の意味はとても大きな意味を持っています。
もしかすると、今の私達にも当てはめなければならないほどの大きな意味かもしれません。
ハンドル握って腕一本でとにかく稼ぐという時代。
もちろん、物流という言葉も、ロジスティクスという概念もあるかないかの時代です。
いわゆる運送は運送、保管は蔵置場、いまでいう流通加工的な作業は加工作業屋といったようにそれぞれの機能が独立していた時代ですね。
しかしその運送だって、今のように快適な運転ができるトラックではないし、マテハンなど無い時代ですから積込みや荷降ろしだって大変。
道路も砂利道や凸凹もあった時代ですから、積載貨物へのダメージも・・・
しかし創業当時の仲間全員が、「~だから、できない」「~だからムリ」「~だから、やらない」という概念は一切無かったそうです。
思いもつかなかったとのことです。
頂いた仕事・・・いえ、野武士流にいえば、取ってきた仕事はなにがなんでもやりぬいて金に換えてやる精神で、それこそガムシャラにこなし続けたそうです。
だから仲間みんなと、いつも「どうしたら、できるか」「どうしたら、こなせるか」ばかりを考えて、ハンドルを握っていたとのこと。
少々、いえ、たとえ本当に明らかにムリな仕事でさえも、受けた以上は、どうしたら、どうやったらできるのかしか考えずに、全員で話し合って相談しあい、絶対にこなしきってやる!を念頭に仕事をしていたそうです。
労働時間?給料?労働環境? そんなの考えてる暇なんか無ねぇよ!ってとこでしょうね。
あくまで当時は、の話です。
要するに、今流で言えばプロ志向に徹するということでしょうか。
そして創業者でもある現会長とともに、とにかく、ひたむきに、ガムシャラに、今受けた仕事をとにかくこなしていたのでしょう。
会長はみんなと一緒に汗と力をだし、共に同じ釜の飯を食らい、ご自身の立場上、さらに経営や人脈作りに奔走していたとのこと。
その頑張る姿に、俺らもやらなきゃ!と、心を一つにして頑張っていたそうです。
「そりゃ、当時は言いあいや喧嘩もしたさ」とは別の先輩の言葉。
方針や業務内容については、機会があるたびに言いあい、決断を待ったそうです。
現実的にいえば、「仕事を選んでいては、創業したばかりの会社が存続できるわけが無い」、という思いと「なんでも引き受けていては現実的にムリが生じる」というジレンマを、互いの意見を言い合い、聞き合い決断して突き進む、という事でしょうね。
一つ言える事は互いに互いをそれなりに理解しあって同じ方向に皆で進んでいたという証でもあるかと思います。
そんな野武士集団ですが、当時では「非当たり前的発想である、運送会社が倉庫もこなす」という発想を現会長が持ち、今ある弊社の第一倉庫ができました。
ただやみくもに仕事をこなすだけでなく、世間や世論、経済の動静にくまなくアンテナを張り巡らした末の具体策だったのだと思います。
常に命がけで仕事に体当たりしてきた方達だけに、時代の流れ、先見の明というものを頭ではなく体で敏感に感じ取られていたのかもしれません。
ただ、こういう時は野武士的発想ではありません。
思いついたからとりあずやってみるではないのです。
いや、もしかしたら行動に移したキッカケやその一歩を踏み出したときはそれに近いかもしれませんが、野武士のお頭である現会長はそうはしなかったようです。
まず築き上げた人脈に頭を下げて自分の理想と理念を遂げる心意気とともに語り、倉庫ノウハウを学んだそうです。
現専務は数か月(数年?)の出向(いわゆる修行)までして体に叩き込んだそうです。
野武士のお頭は自分の思う通りの行動を起こせる人財、起こす人財を大切にします。
それは温室で育てるということではなく、スキルや知識を学ばせる機会を設ける事だったのだと思います。
会社の為に行う事が結果的にはその人個人に、そしてそれは家族の為に、家族の幸せまでを考えた結果は会社に回ってくるという法則が体にしみこんでいたのだと思います。
だからこそ表面的には野武士にように、よしやったるか!でしょうが、実は思い立ったままに行動するわけではなかったのです。
きちんと頭の中ではいわゆる事業計画をたて、人選を行い、共に歩むべく熱く熱く語り明かし、互いの熱き意思を確かめ合っての行動でした。
深夜明け方まで互いの想いを話し込まれたとも聞いています。
この野武士集団のお陰で、今の私達が存続できているのだと改めて感じました。
まさに弊社の礎を築かれた時代です。
現在の第一倉庫は弊社の様々な歴史を背負っている倉庫です。
きっと、いや、間違いなく当時から在籍されていた野武士のかたにとって、私達後輩とは違う想いを第一倉庫 には馳せていると思います。
礎を築かれた野武士の先輩の為に私達ができる事は、大切な想いが詰まった歴史をいとも簡単に崩さぬようにしていく事だと思います。
また、野武士精神を現代流に引継ぎ、継承していく事も私達の使命の一つではないかとも思いました。
今日もお読みいただき、ありがとうございました!
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