挨拶の「割れ窓理論」
お早うございます。
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先日の提案審査委員会において「挨拶を全員ができていない。お客様を気持ちよくお迎えするためにも全員が挨拶をできるようにする」というカイゼン提案が投函されていました。審査の結果、審査員の全員が即決で全社で実施するよう各部署に要請することとなりました。
さて、犯罪抑制の施策で「割れ窓理論」があります。
知っている方も多いと思いますが、「一つの割れた窓を放置すると、割れた窓に関心を持たない地域だと認識され、割っても良いという軽微な犯罪を誘発する環境ができあがってしまう。軽微な犯罪を放置すると更にエスカレートして重大犯罪の誘発に繋がってしまう。結果、重大犯罪意だけ取り締まっても、その根底は残るので永遠に犯罪はなくならない」というもの。
一人の挨拶不履行を見逃し放置しておくと、それを見た人(特に新入社員や後輩)はそういう雰囲気に流され易くなります。
犯罪と職場環境を同列に比べるのも大変、恐縮ですが理論としては似通っていると思います。
制服やネームプレートの着用、社内ルールなど、一見、それほど大きな事故や怪我にまで至らないと思うかも知れませんが、事故や怪我の原因の殆どは、ちょっとしたきっかけから発生します。
また、人間の性として良い部分より悪い部分に目が行きがちです。
お客様が初めて目にした自社のスタッフが、感じのよい挨拶でなかったら・・・
会社も人も第一印象が大事なのは言うまでもありません。
割れ窓理論は研究が進み、その意味や効果も様々な検証結果があるので一概に絶対良いとは言えないかも知れませんが、少なくとも挨拶一つを重要視している姿勢に大きな意味があると思います。
ただし、○○運動などの一過性な施策や、朝、正門の前でチェックするなど、その時の運動では効果は少ないと思います。
共感した人が常日頃から当たり前のように挨拶を実施し、挨拶をしなかった人を目にしたその時その場で、注意を促し、怒こるのではなく一生懸命、挨拶の大切さや意味をコンコント説明し続けることが大事なのではないでしょうか。
風は反発され易いもの、太陽は迎合され易いものです。
取り締まるのではなく、緩やかに朝礼や終礼で説明し続けること、先輩やリーダーの率先垂範、キチンと出来た人へはその時に褒める事が大事なのだと思います。
蛇足ですが、よく挨拶が問題とされる場所では「誰が社員かお客様が分からないときがあり、だからキチンとした挨拶できにくい」ということを聞きます。不特定多数の方が出入りしたり、制服が統一されていない場合に多いようです。
挨拶は「誰だからどうする」というものでもないので、自分の知らない人は全てがお客様だと断言して実行すべきだと思います。
挨拶励行の目的は習慣化、慣習化だと思うからです。
人を見て挨拶の方法を分けるほうが不自然だとも思うからです。
おかげさまで、このカイゼン提案をしていただいた方にハット気付かされました。
是非、今から気をつけていきたいと思います。
今日もお読みいただき、ありがとうございました!