ロボティクスならぬ アナロジティクスに挑む倉庫現場力を
岩手・宮城・埼玉に倉庫と運送拠点を持つ㈱篠崎運送倉庫の柳原です。
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ロボティクスという言葉を聞いた事があると思います。
物流という現実物体の移動に伴う業務と、今ではアナログ的最適概念であるロジスティクスに、
最新のマテハンとマネジメント機器、コントロール通信機器などを組み合わせた物流展開の概念を意味します。
ニトリもGreyOrange(グレイオレンジ)社のロボット「バトラー(Butler)自動搬送ロボットを既に導入しています。
たとえば楽天は中国においてロボティクスを導入した倉庫で大規模な「無人倉庫」を既に展開しています。
または「JD.com完全無人倉庫」と検索すれば、動画を見つけられると思います。
今までは点と点を線で結ぶため、その場所で適した機器を用いて、点や線も業務業態業種に合致するよう細分化して配置しムリムラムダがないよう管理者が監視管理していました。
ロボティクスという物流の近未来的なイメージとしては、TVなどでも時々見られるドローン配達や無人で運送を行う自動運転トラックなどが思い出されると思います。
まぁ、さすがに日本では
目の前の道路や頭の上を、こういうロボットが走り、飛び回るのは、もう少し先の話し。。。
と思われる方が多いと思います。。。
が!!!
これ、一般の方ならともかく、
物流業務(倉庫スタッフ、倉庫事務、トラックドライバー、配車管理など)に携わっている方がいまだに、
「日本では。。。 さすがに道路や頭の上を。。。」なんて考えていたら。。。
実際に日本国内のある倉庫の中では、無人で商品を検品し、サイズを図り、最適な棚まで自動で移動するなどが行われています。
もはや特別な一部の倉庫ではないくらいの数です。
人がピッキングする為に、商品が人の所へ、ピックする順番で自動でやってきたりなど、人の手も介在する倉庫はかなりの数にのぼります。
問題は
こういう事実が、既に身近な所で着々と進んでいる事を知らない事、
こういう方法のメリットとデメリットを検証していない事、
もし自社に導入出来たら実際にどういう風に、業務の整理と整頓が出来るかを想像していない事、
です。
確かにこういう機器を導入しなければ倉庫内のロボティクス化は図れませんが、
大事な事は、
ロボティクスに至る問題背景や問題経緯はアナログ時代に感じられていた問題やムリムラムダと一緒だって事。
よって、全てではないにしろ、アナログはアナログなりの良さを活かして、ロボティクスのメリットを図ることはまだまだ出来るのではないかという事です。
結局ロボットの優位は人が2人必要な事を1つのロボットでこなせたり、時短が図れたりするところ。
複数で検品精度を高めていた事を1つのロボットが早く正確にこなせる事。
まだまだ現場のカイゼンレベルの向上や社員力の向上、補佐する機器類導入でロボットまで至らなくとも、アナログ的ロジスティクスの向上は図れる気がします。
うちの倉庫は荷姿もサイズも重量も異なって様々な商品を扱っているから、まだまだロボット導入は無理だよ。。。
なんて言ってるうちに、
隣の倉庫は、ロボットのロボットたる所以を分析しシミュレーションして、もっともっとアナログ向上を図っているかもしれません。
確かにロボティックスはまだまだ大手企業やある種特化した業界での先行導入ではありますが、導入出来ないからと言って何もしないわけではなく、現実を現実として直視し、今に現場にどう活かせるかを考え抜く事がまさに現場力たる所以かと思います。
まさにロボティクスならぬ、アナロジティクスをどこまで高められるのかが、ロボティクス化への分岐点かもしれませんね。